吉木伸子さんの「乾燥肌を克服するスキンケア」…セラミドの働きを徹底解剖!
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吉木伸子さんおすすめ! 肌のうるおいのヒミツとは?
寒さが苦手なのに、冬は結構やることがあって本当に面倒です。
- 出かける時の厚着
- お風呂上がりの肌のケア
- 顔も身体もクリームがかかせません
もっとも気になるのが、顔の乾燥とカサつく肌です。
エアコンの風や、部屋の湿度に気を配りながら、
うるおった肌を少しでも取り戻したい思いでいっぱいです。
そのため、肌の専門家・皮膚科医の吉木伸子さんのお肌の話は、
目からうろこで、ただ驚きでした。
肌がうるおっている状態とは、どういうことを表すのでしょうか?
ご紹介していきたいと思います。
うるおった肌、いい状態の肌とは?
乾燥肌の反対は、水分が多い健康な肌の状態のことであり、
油が多いオイリーではないと吉木さんは言います。
女性の理想は赤ちゃんの肌で、それは肌の水分量に関わっています。
皮脂は毛をうるおすためのもので、思春期から増えますが、
その後、皮脂量が減り、加齢とともに水分量も減ります。
今までは、皮脂でフタをすることによって、
水分を維持することができると思われていましたが、
そうではなく、間違ったスキンケアによってうるおいが無くなり
肌を乾燥させていたのです。
その問題点は化粧水などの重づけと洗顔方法です。
つまり、泡たっぷりの洗顔の洗い方に問題があったのです。
肌は、皮膚がグニュグニュ動くほど触ってはいけないものなのです。
健康な肌の角質層には、水分が15~30%含まれていますが、
乾燥肌は水分が10%以下しか含まれていないのです。
では、角質層の水分補給はどうすればよいのでしょうか?
ターンオーバーって何? 肌の構造について
皮膚の断面図をみると、
身体の内側にくる部分が真皮で、外側が表皮です。
その表皮(7/100㎜)の1番外側にあるのが角質層と呼ばれる部分です。
角質層の部分というのは、
わずか100分の2㎜で20ミクロンしかありません。
(2/100㎜・20ミクロン)
そして、この角質層の中に水分が蓄えられているのです。
角質層の成り立ちとはどのようになっているのでしょうか?
表皮の深いところで生まれた表皮細胞は、
だんだん上に押し上げられていき、
そして細胞の核が無くなって死んでいきます。
その死んだ細胞の核が積み重なって
壁の層のようになり、そこが角質層です。
角質層は常に生まれ変わり、最後はアカとなってはがれ落ちます。
この時間をかけて変わっていく新陳代謝の働きを
ターンオーバー(皮膚の新陳代謝)と言います。
20代では約4週間、40代では約6週間かかるそうです。
50代では、それ以上にかかるということでしょう。
この表皮細胞の核が抜けて死ぬときに、セラミドという物質を外に放出します。
このセラミドがきわめてすぐれた保湿能力を持っているというのです。
セラミドの働き・・・過剰なスキンケアの弊害
- 死んだ表皮細胞の壁と壁の間をしっかりとつなぎとめ、細胞同士がはがれないようにつなぎとめる働きをする。
- 生きた表皮細胞の内側から湧き出てくる水分を、しっかりとつかまえて離さず、水と結合して肌のうるおいを保つ。
- セラミドが十分あれば空気中の湿度に関係なく肌は乾燥しない。
- 結合した水は湿度が0%になっても蒸発せず、氷点下20度でも凍らない。
セラミドの力によって人間の皮膚は
砂漠でも南極でも生きていけるというのです。
これには、また驚き人類の歴史の神秘を知りました。
時に、発見されるミイラの肌の弾力はここからきていたのです。
<セラミドが失われると・・・>
不足したセラミドに過剰なスキンケアで乾燥が進むところが、
そのセラミドが外からの刺激などで失われると、
水分がどんどん蒸発して肌のバリア機能も失い、
また年齢とともにターンオーバーが遅くなることによって、
セラミドが減っていってしまうのです。
<間違ったスキンケアで>
間違ったスキンケアが乾燥肌をつくっているのです。
肌に必要なことは、水分が蒸発しないような肌の土台づくりです。
たとえば化粧水をつける時のタッチが強すぎたり、
重ね付けをして肌を何度も触るなど過剰なスキンケアで
セラミドを取ってしまって自分で角質のバリアを壊していることが多く
自分の触り過ぎにより肌の構造を壊しているのです。
<化粧落とし>
落ちにくいリキッドファンデーションを使用したり、
次に洗浄力のあるクレンジングで肌をこすり過ぎているなどの理由で、
肌へのダメージを与え、余計に乾燥して
どんどん悪循環に陥る人が多いのです。
洋服と同じでゴシゴシやると「コラーゲン繊維」が傷むので、
すすぐ時は、お湯を手ですくって、手が直接顔に触れないぐらいでやる
石鹸を泡立てこするのもNGです。
くちびるも触り過ぎるとカサカサになります。
クレンジングも石鹸もくちびるに付けてはいけません。
<化粧をする時の注意点>
- 押さえるように付けてあげる、塗り込んではダメ
- 手に伸ばしたらスタンプを押すようにする
- 手で肌を触る時間を短く、卵を割らないような力でスキンケアをする
乾燥の原因は毎日のスキンケアにより
セラミドを失っていることにあります。
<吉木伸子さん流 乾燥肌の正しいスキンケア>
1、クレンジングは短時間で 肌をこすりすぎない
化粧を落とす場合は、こすることによって
セラミドが溶けてしまうので、
クレンジングは短時間40秒ほどで半分落とし、
ある程度落としたら、残りは石けん洗顔で落とす。
冷水で洗顔すると肌が引き締まることはなく、急激な温度変化で、
毛細血管が開き、赤ら顔になり調節機能を壊してしまう。
2、化粧水は手で押さえるように 付け過ぎはNG
顔はたたかないで、デリケートな衣類を扱うような感じでつける。
人間の身体は3分の2が水で、
生きた組織の65%ぐらいが水でできています。
そこから常に表面に水が染み出してきています。
その水を捕まえて、角質層の中に30%キープしているのです。
外から化粧水で与えたものが肌の水になるわけではなく、
肌の中につなぎとめるものがないと、
いくら吹きかけても15分ぐらいで蒸発している
といわれているそうです。
3、セラミドなどの保湿成分配合の化粧水を補う
セラミドが入っている美容液があれば
重ねる必要がなく、ふたも必要ない。
セラミドが質力最強の物質ですが、代わるものとして、
ヒアルロン酸、コラーゲン、レシチンなどを含むものを使用する、
4、日焼け止めは毎日塗らない
日焼け止めが落ちにくいと、クレンジングを強くすることになるので
日頃の紫外線対策はパウダーファンデーションで十分です。
粉自体が、紫外線を跳ね返します。
乾燥肌を予防する、健康肌によい栄養分とは
- 鉄分:鉄分は血のめぐりを良くし、細胞の活性化を促進する マグロなど
- ビタミンE:新陳代謝を促し、肌荒れの予防や改善 アボカドなど
- ビタミンA:肌のうるおいを保ち乾燥から守ってセラミドの生成を促す 緑黄色野菜
まとめ
皮膚科医の吉木さんは、スキンケアは科学だといいます。
皮膚の成り立ちを知ると、自然に皮膚のことを理解できると思います。
スキンケアのポイントが、手間と時間をかけないこと
であったという事実に本当に驚きました。
人間本来の本能が、皮膚を守ってくれていたのです。
ここは、あきらめず6週間のターンオーバーに
チャレンジして期待してみましょう。