50代主婦のファッション・整理収納・ダイエットブログ:いちごのライフスタイル

断捨離による片付けやおしゃれな収納、ダイエットに挑戦。そのほか最近の時事ネタ、流行の話題について独自の視点でコメントします!

夫原病に煩わされ、夫が異邦人にみえてきた【朝日新聞の上野千鶴子さんの記事を読んで思ったこと】

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夫は別の国の人

現在は夫婦ふたりの生活をしていますが、考え方や生き方が違うことを改めて感じています。

 

どこのご夫婦もそうではないと思いますが、夫の退職にともなって自然と時間の共有部分が多くなり、フツフツといろんなことが沸き上がってくるのも事実です。この前、朝ドラの「とと姉ちゃん」の番組の中で次女の鞠子さんの結婚式のときに上司の花山さんが祝辞の中で、

「出会って一緒に暮らすふたりは、大きく言えば、育ってきた国と国が違うようなもので、味噌汁、一つにも味の違いがあって、そこを合わしていくことが大切だ」

というような話がありました。結婚生活というものは、本当にささいなことも大切なのだと最近、改めて思いました。

 

 

実際に私も、結婚して初めて作った味噌汁は、実家の昔ながらの手作りの麹味噌で、豆の粒も荒くて塩っぽい中に野菜の甘さを生かした味噌汁でした。夫から、この味噌汁のことを「これは何? 夫婦が初めて飲む儀式の飲み物?」と言われてショックを受けたものです。長年の生活の中で、味の好みは歩みよったものの、夫が退職後の現在は、食事の時間も食べるものも違い、へたをすれば夕食も、別々の時間に別々のものを気ままに食べている状態です。

 

生きなおすこと

50代も後半になると、残りの人生があるような、ないような。もちろん元気で長生きはしたいですが老化していく分、自然と行動範囲は狭くなっていきます。

 

実際にこんなに暑くては、今後の将来の夏は、もっと出かけることも、十分に注意しながら出かけなければならなくなるでしょう。50代になって誰かに気を使って生きていくのは止めにしようといつも思っていますが、現在は夫に半分、気を使いながら行動しています。

 

そして完全に夫からも解放されたいなと思いながら、夫に依存しているのが現状です。ケンカしながらでも二人でいることは楽ですが、独立した個々を見つめなおして、丁寧に残りの人生を生きなおしたいと思っています。依存しない一人というものを少しずつ見つめなおしていきたいと思っています。

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悩みのるつぼ「認知症予備軍への助言を」回答者:上野千鶴子

朝日新聞の「悩みのるつぼ」欄に社会学者の上野千鶴子さんが回答されていました。

 

相談者は81歳、奥様は78歳のふたり暮らしの夫婦です。その内容は、お二人の最近の日常生活とふたり一緒の生活を振り返って、認知症予備軍を目の前にしての不安を相談されています。

 

短期・長期の物忘れ、持続するうつの状態、ささいなことへの怒りの爆発、ぎこちないふたりのコミュニケーション、お互いに対する思いやりの不足、時にはいわれのない嫌悪感の表出、徘徊(家出?)への誘惑感など…。

 

相談者の悲痛な言葉として「これらは、明らかに認知症的夫婦の不幸な関係の現れと言わざるを得ません」とあり「そして以前はこのような関係では決してありませんでした」と打ち明けられ、ふたりともなんとかしてこの意識的、無意識的な逆境から脱出したいと苦闘しているが具体的な方策が見当たらない、夫婦がふたりともこの問題をシェアしているようなケースは今後どうしたらいいか、何か解決のきっかけとなるご助言をいただければ幸甚です。と結んでおられます。

 

この相談を読んで、近い将来がこの状態でやってきていると実感しました。夫の両親は90歳の高齢でありながら、ふたりで生活をしてくれていますが、とにかく、よく小さなケンカを繰り返し、それを忘れては会話しながら生活しています。もうまるっきり私たち夫婦と同じ状態で苦笑するしかありません。義父には悪気はありませんが、義母には相当ストレスになっているようです。私たち夫婦も、ここで方向転換をしないと将来の姿の見本が目の前にあります。

 

一人が幸せ? 二人が幸せ?

上野千鶴子さんは以下のように回答されています。

目からウロコ、のご相談でした。老々介護、認認介護については問題にされてきましたが、夫婦がふたりとも健康に暮らしているあいだは、行政も地域も問題ないものと見なしてきました。ですが、ふたりでいるからこそ、起きる問題もあるのですね。「以前はこのような関係では決してありませんでした」とおっしゃる反省的意識は十分に知的ですし、予備軍とはいえ認知症とは思えませんが、危機感はひしひしと伝わります。

 大阪の開業医、辻川覚志さんは『老後はひとり暮らしが幸せ』(水曜社、2013年)で、データにもとづき、ふたり暮らしの生活満足度がもっとも低いと実証しておられます。あいだに緩衝材がないふたり暮らしは、加齢に伴い、お互いに許容限度が下がったり気が短くなったりして、相手がいることがストレス要因になるんでしょうね。精神科医の高橋幸男さんは、独居の認知症者のほうが、同居の認知症者よりも穏やかに暮らしているという発見をしておられます。独居者には、自分を否定する同居者というストレスがないからです。このまま、どちらかの認知症が進んで一方が他方を介護する関係になると、ストレスが高じて虐待も起きそう。おおこわ。

 いちばん簡単な方法は、ストレス源を視界からなくすこと。距離を置いて、接触を必要最小限に。家が十分に広ければ家庭内別居をしてください。あるいは一方が高齢者住宅や施設に移転するか。DV夫に怯えて暮らしていた高齢の妻が、要介護になって施設に入居してから、初めて夜ぐっすり眠れた、という例もあります。それともできるだけ日中は出歩いて、顔を合わさないようにするか。公共図書館やコミュニティーカフェは、「きょういく(今日行く)」と「きょうよう(今日用)」を求める高齢者の「避難場所」になっています。

 もうひとつの方法はふたりのあいだに緩和材を置くこと。辻川先生も同居家族が、ふたりより3人、さらに4人のほうがより満足度が高まると指摘しておられます。出て行った娘か息子に帰ってきてくれるように頼むか、あるいは猫か犬を飼うか。とはいえ、家族が増えるとその分、悩みも増えるので、辻川先生の結論は「老後はひとりぐらしが一番!」なにしろエビデンスがあるから説得力があります。夫婦といえども他人は異文化、異文化はストレス……あたりまえのことです。それに耐えるのは愛があるあいだだけ、なんですよね。

 

夫の育て方を失敗した私

夫婦の形や、生きてきた生き方、考え方は、個々に違うし、予想できることでも修正ができるものでもありません。ただただ積み重ねだと思うのです。

 

最近、わがままになってきた夫の事を息子に愚痴ると息子は「私の長年の育て方が悪い!」とピシャリと言われてしまいました。夫の定年退職までは、個々のすれ違いや、まったくお互いを干渉せずを良しとしてきた2人の関係がベストだと思っていましたが、退職後はそうもいかなくなってきました。今後の調整が、とても大切なのだと最近、思い詰めています(笑)

 

老いることで、ペースが崩れていく

歳を重ねることによって、何事も楽になると思いきや、いろいろと面倒なことが増えてきます。先日、歯科に行ってマウスピースを作った私は、寝る前にすることが、また一つ増えました。眼科では、2種の目薬を進められ、皮膚科からのビタミンCの薬も飲んでいます。お互いがお互いを思いやる余裕が無くなりつつあり、また自分のペースを崩されることに抵抗が出てくるのです。

 

自分の健康を守って、ペースを崩さずストレスを抱えたくないのです。相手を思いやり、労わるためには、まず、老いても自分が心身ともに健康であること、自分にゆとりがあることが大切だと思いました。

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夫はなぜか、私が帰る時間を気にするように

私の予定は、冷蔵庫の横のカレンダーに事細かく記入しています。夫は、いや男性は、なぜか、出かけることより帰ってくる時間が気になるようです。近くの歯科に行っても帰ってくる時間が気になるようです。

早いと「早かった」

遅いと「遅かった」

以前、夫の出勤時に私が言っていたことが、最近、言葉になって返ってくるのです。干渉がこんなにも負担になるとは思ってもいませんでした。いまさらですが、思春期の時の息子よ。干渉してごめんよ~!

 

定年退職後は、相当ヒマのようです

夫は自分の物忘れや勘違いは気にならないようですが、私のことは指摘してきます。

 

お互い様と思うのですが、そんなことに、いちいち付き合ってはいられません。細かい夫には無視が一番ですが、無視をするとスネル性格がわかっているので、無視もできず聞こえないふりをしてやり過ごしています。今のところは、なんとか爆発することもなく過ごしています。

定年退職後は、買い物、料理、ギターに、読書に、スポーツ観戦に、と色々していても時間が余るようです。どれだけ趣味が必要なのか? と私自身が思っていますが、実際に自分自身、用事や出かけることが無くなると、いったい何をすればよいのか? と夫を眺めながら今から試案中です。

 

一人ぐらしも二人ぐらしも、それぞれ悩みがある

ひとりでもふたりでも老いていくのは同じです。知り合って70年を一緒に過ごし、夫に先立たれた母は、私と会うたびに一人になって寂しいと言い、夫婦二人でいる叔父夫婦を羨ましがっていますが、現在の母では、病気がちの父がいたら負担になって自分の健康も危ぶまれたことでしょう。

かたや、90歳でふたりで生活をしてくれている義両親。ケンカしながらも、コミュニケーションをとって頑張ってくれています。SOSのサインが見えた時は、私たち夫婦の出番だと思っています。

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老後はひとり暮らしが幸せ?

「老後はひとりぐらしが一番!」というのは、あくまでも本人が元気で生活力があり、自立ができる状態での話です。

DV夫にDV妻との生活は避ける必要がありますが、私は決してひとり暮らしが幸せとは思いません。どちらかが、どちらかの支えができなくなるまでは、ふたりでギリギリまで暮らしてみようと思います。とりあえず、この世の中で出会って、結婚し将来を誓った中ですから、ここは、決心して腹をくくるってのは、どうでしょうか? あらためて、異文化を楽しんでみることにします。