怖い!単純ヘルペスウイルスの症状と帯状疱疹【予防と治療対策】
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単純ヘルペスと気づかなかった赤いブツブツ
昨年末、腰痛で整形外科に通い続けていました。
年が明けて、今年の2月頃のことです。
右側のお尻のえくぼ部分に赤いプツプツができました。
とはいっても、自分では気付かず、整形外科の先生から痛くない? と聞かれて知ったしだいです。
1mmぐらいの小さなプッチとしたモノが3個と、少し離れて1mmぐらいのプッチが2個。
合計5個。
たったこれだけの発疹なんです。
魚の卵のミニチュア、または石鹸の小さな泡粒、または1mmの真珠の粒?(これは言い過ぎでしょうか?)
そしてこれが始まりでした。
繰り返す単純ヘルペス
整形外科の先生が採血をしてくれて、単純ヘルペスだと結果を教えてくれました。
「繰り返すから気をつけてね」と言われましたが、その時には腰痛以外に症状はなく痛みがなくなれば完全に忘れていました。
そして2週間後に左側のお尻とウエストの間ぐらいに赤いプツプツが出ました。
腰から左足先まで痛みがありましたが、過去に左足の小指の先をテーブルで引っかけてヒビができたことがあったので、寒い日には当然のように痛みがあったことから、気にかけませんでした。
痛みは2週間ほどで消え、一件落着でしたが、3回目が、1か月過ぎた頃にやってきました。
今度は、右側の背中、肩甲骨のあたりです。
「ひどい肩こりだな、背中が重いなぁ~」と思っていたら、例のプツプツがまた3個ほど現れて、「あれあれ、またヘルペスか」という程度で済みました。
そして、まったく忘れていた4か月後の、この6月に、4回目のヘルペスが左胸、乳首と鎖骨の真ん中に1mmが1個と0.5mmが1個の赤いプッチが出たのです。
たったこれだけの単純ヘルペスですが、今回、何ごとも過信してはいけないと心から思う出来事が起こりました。
経過でみる単純ヘルペスの症状
発疹が出る一週間前
味覚がおかしくなり、何を食べても甘く感じて塩っぽいもので口直しがしたくなるほどでした。
「これは、疲れているのか? または胃が悪くなる前かな」と思いビタミン剤を飲みました。この味覚異常は、その後、投薬1週間まで続きました。
発疹が出る5日前
左目が充血し始めて、ビタミンの目薬を購入し指してみました。
目薬さえ甘く感じ、いよいよ舌がおかしくなりました。
寝起きの際に左側のまぶたが重くて開けにくく、その後、左目の下の目の奥が痛くなり、左目の上の奥も痛みを感じて不安になりました。
まさか単純ヘルペスと思わず、内科を受診するより前に眼科を受診し、「炎症」と言われ目薬を差しました。この目の症状もその後、発疹が出てきてから痛みと充血が消えてきました。
くちびるの左口角
左側の口角の端のしまりが悪く感じられて気持ちが悪く、だらしない感じがしました。そして虫歯が無いのに、左側の歯の1本が痛く、クビから肩の張りも感じました。
発疹を発見した当日
血圧
朝から頭が重く感じられて、だんだんと締め付けられるような不快感な痛みを感じたので、夜に血圧を測定してみると左側の血圧が、180/100、右側が150/80。
普段は低めなので、ただただ驚いて怖くなりましたが、この時は、まだ発疹に気づかずにいました。
夜の10時頃に急に左胸に痒みを感じて見てみると、赤い小さなポチっとした発疹ができていました。まだ発疹は1個で、たいしたことはないと、たかをくくっていました。そして降圧剤を飲みました。
頭痛
左側の頭がビリビリしてしびれを感じ、とても眠れそうになくモンモンとしていると、頭の奥に軽い痛みを感じ始め、そして、左胸のプツプツがハッキリと出ているのが分かりました。
赤い発疹は、痒みが徐々に強くなりましたが、強い痒みというよりもイジイジした痒みで少し台があって、しこりのようになっていました。
搔くのを我慢して以前に処方してもらっていたアラセラーA軟膏3%を塗りました。
脈拍
深夜になって頭がジンジンしてきて、ドキドキするので脈拍を数えてみると120もあり、あげく、おしっこに10分おきに行きたくなり寒気もするし、目が冴えるので夜は一睡もできませんでした。
しかし気分は思ったよりも悪くなく、不安だけが大きく感じられるので「これは精神的にやられたのかな?」と思いました。
その時は、まだ小さな赤い一つのポッチがヘルペスでそれが原因だとはかけらも思っていませんでした。
ついに受診
翌日にかかりつけの内科に受診すると血圧は左側が150/90右側が130/80でした。
それでも普段よりは高く、左右の差も大きく、また頻脈なので心電図を撮ってもらいました。脈拍数は98ぐらいに落ち着いていましたが、以前になった不整脈にまたなっていました。
そこで赤いポッチをみてもらい、以前に整形外科での単純ヘルペスの検査の結果を手渡していたので、医師から単純ヘルペスと言われて初めて気がついたのです。
そして薬を処方してもらいすぐに飲み始めました。
翌日
背中にピリピリとして痛みが初めて出てきて、ピリピリがビリビリになり不快な思いで1日を過ごしました。
左側の肩が肩こりのように重く、体がだるくて夜は眠いけれど熟睡できませんでした。
その後の経過
薬を頑張って(大きな錠剤なので)1日3回、食後に2錠を飲みました。飲むたびに体が楽になるのがわかるぐらいに効いている感じがしました。
4日間飲んだ頃には体は元に戻った感じがしましたが、1週間、きっちりと飲み飲んだあとで、単純ヘルペスは単純でないことを知りました。
単純ヘルペスウイルス
単純という名前がついているし、過去3回出た時には、軽く済んだので特にその病気について深く考えませんでしたが、今回1週間という期間でも非常に苦しい思いをいたので、調べてみると、とんでもない病気でした。
私の中では、帯状疱疹になって大変な経験をした人が多かったので、その親戚のような気でいましたが、まったく種類の違う、ウイルスであり、単純ヘルペスは何度も繰り返すらしいのです。
皮膚や粘膜を介してヒトに感染した、ヘルペスウイルスは細胞に侵入し、侵入した細胞から外へ脱出し、隣の細胞に感染し、神経にそって上行し、脊髄神経節や三叉神経や仙髄神経節に潜伏感染するというのです。
風邪や、ストレス、心労、老齢、抗がん剤治療、日光などの刺激によって、ウイルスが増殖して症状を繰り返すらしいのです。
またウイルス自体は弱いので、感染による症状が起こっても免疫ができず、免疫による排除が行えないために繰り返すのです。なんと成人の約7割がこのウイルスに感染しているというのです。
バルトレックス500、結構高額な薬です
今回、ヘルペス治療用の医療薬としてバルトレックス500という薬を処方してもらい1週間飲み続けました。
これです↓
ヘルペスの原因となっているウイルスを攻撃し、ウイルスの増殖を防ぐことができるのだそうです。
ヘルペスが発症した場合5日以内に可能な限り早くからバルトレックス500を服用すれば、ウイルスの増殖を最低限に抑えることができて症状を軽くすることができるのです。
私の場合は、1日に3回、食後に2錠ずつ、1週間全部、服用しました。とにかく初期段階になるべく早く飲み始めることが勝負です。
バルトレックス500は先発(先に開発されていた)のゾビラックスという薬を改良されたものでゾビラックスが5時間ごとに飲むように処方されていたのに対して、飲む回数を減らして副作用も抑えるように改良されたお薬で、薬に膜が張ってあり、幹部に届いてから、その膜が外れる仕組みになっているようです。
成分が、しっかりと体内に吸収されて効果をより発揮するように作られた医療品とのことです。実際に私も飲んでいく段階で効いているのが実感できました。
ゾビラックスという薬も高額なことで知られていましたが、バルトレックス500もなかなかのもので、胃を守るための薬、ムコスタ錠と合わせての支払いが、5,550円でした。背に腹は変えられずいろいろと高くはつきましたが、安心は得られました。
続いて、帯状疱疹について説明します
単純ヘルペスと同じウイルスの病気に帯状疱疹があります。帯状疱疹は、子供の頃の水ぼうそうウイルスの免疫が、年齢を重ねて無くなり発症するというもので、だいたい55歳ぐらいから発症すると考えられています。
子供の頃の水ぼうそうウイルスが、神経節という神経の奥に潜み続けて潜伏しているのです。
それがストレスや疲れや体の抵抗力が弱った時に、再び暴れ出し、神経の中で増殖して体の表面に表れます。
その症状はチクチク、ピリピリから始まり、体の一部分から赤いブツブツの発疹が水ぶくれで帯状に出てくるのです。
発症の部位
顔 17.6%
肩うで 14.5%
お腹まわり 31.2%
腰のまわり 19.6%
足 17.1%
日常生活の注意点
- 体を十分に休める
- アルコールを避ける
- ぬるめのお風呂にゆっくり入る
- 小さい子供との接触を避ける
- 水ぶくれは自分でつぶさない
体の片側だけに出るのはなぜ?
首から下の背骨を通して骨の間に神経節があり、そのエリアに沿って、ウイルスが左右のどちらかにでます。出る方向性があり、その他の部位から免疫を出すので、片側に痛みなどが出るのです。
痛くなってから、数日して発疹が出てくる場合もあります。
気づいたらすぐに受診する必要があり、痛みは一か月続くことがあります。とにかく早くウイルスを消す必要があります。
さまざまな合併症を併発する危険性がある
帯状疱疹は、ときにさまざまな合併症を引き起こす場合があります。
帯状疱疹が左耳の下や首の後ろに発疹した場合、頭の部分の三叉神経という顔の感覚を脳に伝える神経で、運動をつかさどる神経に炎症を起こし目がかすむとか、顔面マヒの症状が出ることがあるのです。
おもに顔面麻痺・味覚障害、耳の近くの場合はめまい・難聴、そして目の近くの場合は角膜炎・ブドウ膜炎・視力低下・失明などがあります。
帯状疱疹の後遺症
帯状疱疹の後遺症として、もっとも怖いのが電気がさすような痛み激痛が残る、帯状疱疹後神経通です。痛みの症状が残り、うずくような鈍痛が続くことがあり、60歳をこえると3人に1人ぐらいは残る1番こわい合併症です。
要注意のポイント
発疹が出たら72時間(3日)以内に治療を開始することが大切で、手遅れになると神経のダメージが残って、帯状疱疹の慢性の後遺症が残ってしまい、長く痛みが続く場合があります。
若いと免疫力の働きが早いけれど、高齢になると免疫力が働かないのです。
白血病、がん、糖尿病、などで免疫力が下がって発症することもあり、重症化する場合もあります。また繰り返す場合もあるのです。
新情報
目の周りに帯状疱疹を発症すると、神経から脳の血管が詰まってしまい、脳卒中になりやすくなる場合があることも最近わかったようです。
帯状疱疹予防として
水ぼうそうの免疫力が弱くなった頃に、帯状疱疹を発症することが多いので、その予防のためにワクチン接種は「50歳以上の予防」として認可されています。
水ぼうそうのワクチンを摂取し免疫力をUPさせることが、万一発症しても症状が軽く済む方法で、接種後10年間は免疫力が維持できるそうです。
ちなみに、このワクチンの費用は10,000円ぐらいだそうです。
まとめ
単純ヘルペスという名が付きながら、決して単純ではない単純ヘルペス、同じくウイルスから発症する帯状疱疹の恐ろしいことを今回、私は知ることができました。
症状の差はあるけれども、病気の内容はよく似た症状が出るのだという事も我が身をもって知ることができました。
体の中にウイルスが潜み、体が弱った時に発症するなんて、なんと性質が悪いのだろうと腹立たしくもなりました。
1週間の短い病状でしたが、その中の1日だけは、頻脈と不整脈でなんとも言えない気分の悪い思いをしました。
これが、また繰り返すことがあるのかなという不安と、帯状疱疹に今後なるかもしれないという新たな不安も増えてしまいましたが、怖がらずに今後は自分の体の状態を知り、身体を労わろうと思います。
ストレスに強くなる方法を知ることも必要かもしれませんね。
ポイントおさらい
- 痛み+発疹・水ぶくれがあったら72時間(3日)以内にすぐ受診
- 60歳になったら水ぼうそうワクチンで発症を予防する
ヘルペス予防に大事なのは、疲れを残さないことかと思います。
疲れを残さないコツとして、合わせて次の記事もぜひご参照下さい。